同棲中の32歳彼、給料の半分超を実家に送金——弁護士・塩谷崇之は『家族への優しさが彼の人格を形成している』

【2017年2月1日放送/ニッポン放送『テレフォン人生相談』】

ニッポン放送『テレフォン人生相談』2017年2月1日放送分に、同棲中の彼(32歳)の家族に給料の半分以上を吸い取られているという30歳女性からの相談が寄せられた。

彼の家族(60代後半の母、37歳の姉、姉の子ども2人)は週2〜3日しか働かず、手当で食いつないでは外食などに使い、足りないぶんを彼に無心する——相談者が「働いてみては」と言うと、「なぜ働かなくちゃいけないの」「長男なんだから面倒見るのが当たり前」と返された。

回答者の塩谷崇之(弁護士)は、彼の家族への送金を「否定すれば彼の人格そのものを否定することになる」と指摘。家族の価値観には立ち入らず、「これから自分たちが作る家庭」を前面に出すよう助言した。パーソナリティのドリアン助川は「彼に出世してもらって稼いでもらうしかないですね」と締めた。

相談の背景

相談者は30歳の働く女性。32歳の彼とは2年前から同棲している。結婚を前提にした関係だ。

彼の家族は母・姉・姉の子2人で暮らしている。父はすでに他界。姉は37歳で小学生と幼稚園の子を抱え、母は60代後半。いずれも病気はない。だが母も姉も週2〜3日のパートしか働かず、母子手当も含めて収入が入るとまず外食などに使ってしまい、足りなくなった分を彼に無心する。

彼は自分の給料の半分以上を実家に入れており、二人の生活は実質、相談者の給料でまわっている。

相談者が一度「働いてみたらどうですか」と伝えたところ、彼の家族からは「なぜ働かなくちゃいけないの」「長男なんだから面倒見るのが当たり前」と返ってきた。

本音は「1円も出してもらいたくない」。だが現状では無理なので「2割3割なら仕方ないか」と諦めを口にした。相談者は「このままこういう状態がいつまで続くのか分からない。自分にも負担が来るのではと心配」と不安を訴えた。

塩谷崇之「彼の家族への優しさが彼の人格」

塩谷はまず、相談者が彼を好きになった理由を尋ねた。返ってきたのは「わたしに対して優しいところ」。塩谷はそこを深掘りする。

「あなただけじゃなくて、ま、色んな人に対して周りの人に対して、凄く、そういう優しい気持ちを持っているということですか」

相談者は「周りの方に対してはあまりそういう感じがない」「家族に凄く対してっていう感じは凄く強い」と答えた。

そこから塩谷は彼の立ち位置を整理する。彼は家族から「頼りにされている」というより「集られている」側である、と相談者は見ている。だが塩谷はそれを別の角度から読み替えた。

「お父さんが、早めに亡くなられて、(中略)あんまりこう仕事を、しない、という状況の中で、お母さんとお姉さんと、お姉さんの子どもたちを支える、こう一種の責任感みたいなものを持ちながら、ずーっとここ数年生きて来たんじゃないですかね」

「そういう責任感とか、家族に対する優しさというのが、今の、彼の、人格を形成しているんだと思うんですよね」

相談者が彼の人間関係を否定することは、場合によっては「彼の人格自体を否定することになってしまう」と塩谷は指摘した。

塩谷「家族の価値観には触れない。前向きに二人の家庭を」

塩谷は法的な論点にも触れた。彼には姉や甥・姪を養う法律上の義務はない。ただし姉を助けることが彼の「生きていく上でのエネルギー」になっているかもしれない、と添えた。

彼の家族が仕事をせず行政の保護で生活していることを、相談者は「変ではないか」と感じている。しかし塩谷は「それぞれの家庭、色々な事情があって、なかなか他の人には言えないような事情があるのかもしれません」と立ち入りを制した。

そのうえで彼に向けるべきなのは否定ではなく、「これから自分たちが家族を作った時には、家族に対する愛情を持って二人で家庭を築いていきましょうね」という前向きな視線だ——と処方箋を示した。

ドリアン助川「二人で出世するしかない」

パーソナリティのドリアン助川は最後に軽く締めた。

「彼に出世してもらって、バッカンバッカン稼いでもらうしかないですね。或いは、あなたがそうなるか。二人でそうなれば一番良いんですけども」

「ご結婚なさるんであれば、じゃあ、もう、思いっきり頑張りましょう」——ご家族がいても問題ないぐらいの家庭を築くように、と送り出した。


放送データ:2017年2月1日(水)/ニッポン放送『テレフォン人生相談』/パーソナリティ:ドリアン助川/回答者:塩谷崇之(弁護士)/相談者:30歳女性(同棲2年の32歳彼氏あり。彼の家族は60代後半の母、37歳の姉、姉の子2人)
関連キーワード:結婚/家族/金銭問題/扶養/行政の保護/長男/人格形成
出典:ニッポン放送『テレフォン人生相談』2017年2月1日放送分
著者:人生相談を聞くのが趣味な男

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